検査の流れ

視・触診:首を触ることによって甲状腺の大きさや腫瘤(しこり)が無いかを診察します。

診察方法

採血

甲状腺ホルモンは、甲状腺の濾胞細胞と呼ばれる場所でヨードを原料に作られます。
そして、濾胞細胞では、サイロキシン(T4)とトリヨードサイロニン(T3)と呼ばれる2種類の甲状腺ホルモンが作られます。
甲甲状腺ホルモンの測定は、血液中のFT4とFT3の測定で行われ、当院でもFT4とFT3、甲状腺刺激ホルモン(TSH)で甲状腺機能亢進症、甲状腺機能低下症の診断を行います。抗サイログロブリン抗体、抗甲状腺ペルオキシダーゼ抗体を測定し潜在性の橋本病も確認できます。
当院では、これらの甲状腺ホルモン、抗体検査の結果が約1時間でわかります。

Step1採血をします

採血

一般的な採血と同じように採血をします。
採血ができましたら、院内でゆっくりお待ちいただいても、ショッピングにお出かけいただいてもいいですよ。約1時間で、検査結果をお伝えできます。

診察方法

超音波検査(エコー)

超音波を用いるのでレントゲンと異なり被爆せず、ゼリーを塗った探触子を体表で滑らすだけなので、痛み等を伴うこともありません。 超音波だけでしこりの良悪性の確定診断を行うことは困難ですが、ある程度の質的診断(良悪性の鑑別)は可能です。検査時間は約10分ほどです。

Step1検査の準備をします

シャツやネクタイ

検査はベッドに横になった状態で首に検査用ゼリーをつけて行います。
首周りがあいた服装で来院していただけるようお願いします。
ネックレス・ネクタイなども外していただきますのでご了承ください。

Step2検査をします

エコー検査

首にゼリーをつけて診察をします。
甲状腺の大きさ、しこりの存在の有無とその性状、リンパ節の腫大の有無などを見ます。

Step3しこりが発見された場合

細胞診

超音波検査で腫瘤(しこり)が発見された場合、穿刺吸引[せんしきゅういん]細胞診をします。
穿刺吸引細胞診については診察方法:穿刺吸引細胞診をご覧下さい。

診察方法

穿刺吸引細胞診

甲状腺に細い針を刺して直接細胞をとる検査で、良性・悪性の鑑別には最も診断率が優れた方法です。

医師が目的の病変部を見ながら、頸部から甲状腺に22G注射針(約0.7mm)を刺します。
これは採血で使っている針と同じ大きさのものです。最初はチクッとしますが麻酔なしでも我慢できる程度の痛みで、腕からの採血とほとんど同じです。
画像で針先の位置を確認しながら行ないますので、目的の部位から細胞を採取することができます。注射針を刺した部分にはバンソウ膏を貼ります。

細胞診検査をした後に、ごく希に甲状腺が腫れることがあります。腫れてきた、気分が悪くなった、痛みが持続している等の場合は遠慮無くお知らせください。

診察方法

CT検査

CTとは、X線を利用してからだの輪切りの断面像を作る装置です。
CTは、超音波検査では探りにくい部分、また甲状腺のまわりの他臓器がどのような位置関係であるかを把握するために行います。
甲状腺癌と周囲臓器(気管、食道など)との関係、リンパ節転移の有無、遠隔転移(肺転移など)の有無、再発チェックなどに用いられます。

当院ではCT検査はできませんが、連携をお願いしている桜橋渡辺病院でCT検査を受けていただきます。